先日、不登校の子どもをもつ保護者の方々の座談会に参加させていただきました。
「なぜ外国語や異文化交流の団体が不登校に関心を持つのか」
そう思われる方もいるかもしれません。
しかし私たち愛媛日仏文化交流会は、フランス語を教えたり国際交流を行ったりするだけの団体ではありません。
活動を通じて大切にしているのは、「異なる価値観を理解すること」です。
外国語を学ぶとき、私たちは単語や文法だけでなく、その背景にある考え方や文化にも触れます。
日本では当たり前と思われていることが、フランスでは当たり前ではない。
逆に、フランスでは普通のことが、日本では珍しいこともあります。
異文化理解とは、「当たり前は一つではない」と知ることでもあります。
不登校の問題について考えるときも、同じ視点が必要になります。
日本社会では、学校へ通うことが当然と考えられています。しかし実際には、一人ひとりの子どもに合った学び方や成長の仕方があります。
「学校に行けるか、行けないか」という見方だけではなく、「その子がどのように学び、どのように社会とつながるか」という多様な可能性を考えることが大切だと感じました。
愛媛日仏文化交流会では、日仏の交流だけではなく、こうしたテーマを扱うために、コミュニケーション推進部門としてP'lab(多文化・複文化ラボ)を立ち上げています。
P'labでは、国籍や文化だけでなく、年齢、立場、経験、価値観の違いを含めた「多様性」について考え、対話する場づくりを目指しています。
現在開催している哲学対話もその一環です。
哲学対話では、「正解」を探すのではなく、自分と異なる考え方に出会い、自分自身の考えを深めていきます。
不登校、異文化理解、哲学対話は別々の活動ではなく、「違いを理解し、誰もが自分らしく生きられる社会を考える」という共通のテーマでつながっているからです。
今後も愛媛日仏文化交流会では、外国語教育や国際交流で培った視点を生かしながら、地域のさまざまな課題に向き合うP'labの活動にも力を入れていきたいと思います。
「異文化」とは外国との関係だけにあるのではない。
その理念のもと、これからも対話と学びの場を育んでいきます。